[本]反応しない練習

あなたは今、終わりの見えない忙しさ、抜けない疲れ、虚しさ、やり場のない怒りや悲しみ、漠然とした不安や、つい自分の人生を呪ってしまう思いの中に、いるかもしれません。世界から取り残されて、ひとり孤独に息をしているように感じる日々も、あるかもしれません。 しかし、そんなときこそ、しばらく「目を閉じて」みてください。呼吸を感じてください。暗がりを見つめてください。 そのとき、自分の〝心〟だけが見えますね。


しかし、そんなときこそ、しばらく「目を閉じて」みてください。呼吸を感じてください。暗がりを見つめてください。 そのとき、自分の〝心〟だけが見えますね。 その心に「正しい心がけ」を置いてみるのです。たとえば「感覚を感じ取る」という気づきの心です。力みを抜いて、ラクになって、体のふくらみ・縮みを感じ取ります。「生きとし生けるものよ、幸せであれ」と願ってみます。「みんな、いろんな思いを抱えて今を生きている」と、悲の心を向けてみます。 こうした心がけに、何度でも帰ってみるのです。つい外の現実に反応して、つらくなったときは、心の内側にある〝聖域〟に戻って、正しい思いを念じてみるのです。 そうして、少し自分を取り戻せたら、そこからまた、外の世界に向かいます。 本当の人生は、「戻っては、踏み出す」の繰り返しです。一日に何度でも、何か月でも、何年でも──「正しい心がけに戻る」こと。そこから再び〝生きて〟みること。 そうした心がけが、幸せへと導いてくれるのです。